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第4回 15年後の雨の日も…

Knirps X1 折畳み傘

「僕、この傘15年使っているんですよ。」クニルプスの傘を手にしながら呟いたスタッフの言葉に、結構驚いた。15年!?傘ってそんなに長く使えるものなの?我が家にとって傘は消耗品。短くて1年、長くても7、8年ほど使えば、ボロボロになった。

壊れる理由には幾つかある。 まず、強風に煽られて、骨が折れる。普段自宅で仕事をしているとそれほど傘は使わないし、台風の日に外を出歩かなければならないことも滅多にないのだが、実は我が家の周囲は日常的に風が強い。自宅のあるマンションは結構高台にあって我が家は3階建ての最上階。周囲にはその高さより高い建物がほとんどない状態で、いわば小山の山頂に住んでいるみたいなものだ。風のある日、低い土地にある駅方面から家に向かって帰ってくると、坂を登るにつれだんだん風が強くなる。そしてマンションの前まで来るとそこそこの強風になり、それこそ3階の外廊下にもなるともう大変。ピューピュー音を立てて暴風が吹き荒れ、降る雨はどんどん吹き付ける。屋根があっても廊下はビショビショ。で廊下で傘をさして、傘の骨を折る。悲しいことに、玄関を目の前にして何本か壊してしまった。

錆びが出てしまうこともよくある。特に付け根の部分。数日雨が続いて傘が干せなかったりすると、いつの間にか黒い錆びが浮いてくる。そして生地に移って取れなくなり、そうなるともう使いたくなくなる。その他にも、ロックが緩くなって開閉がちゃんとできなくなったり、持ち手が壊れたり、留め具が切れたり取れたり…
まあ、扱いも悪いのかな?と思うところもあるし、安物ばかり買っているからだろうと思ったりもするのだけれど。

なので同じ傘を15年も使っていることがちょっと信じられない思いもあり、早くこの傘を使ってみたくてワクワクしながら、雨の日を待った。

クニルプスの最大の特徴は、シャフトの部分が傘の先にいくにつれ太くなっているところだ。一般的な折りたたみ傘の柄は、持ち手に近い部分が太く、傘の先に行くと細くなっていく。しかし、クニルプスはその逆。先端にいくにつれどんどん太くなるので、骨とのジョイント部は結構ゴツい。しかし、その構造によってかなり耐久性が上がるという。ただ、ちょうど手で持つ辺りの柄が細いため、少し持ち辛いという難点もある。まあ、シャフトではなく、ハンドルをつかめば良いのだけれど。

それと、ロック部分には独自開発の特殊なピンを使用していて、開いた時にしっかり止まる。傘によっては強風に煽られて閉じてしまったりする物もあるのだが、この傘はそんなことにはならないらしい。実際開閉させる時の感覚がとても気持ち良く、思わずカチッカチッと何度も無意味に開いたり閉じたりして遊んでしまった。
あとは、ジョイントの留め金具にステンレスを使っているため、錆びにくいという長所もあったりする。

実はクニルプス世界で初めて折りたたみ傘を開発したブランド。1928年に折りたたみ傘の構造を考案し1934年にはその特許を取得しているというから、もう90年近く折りたたみ傘を作っていることになる。なので研究に研究を重ね、ありとあらゆるところに工夫を凝らしすべてオリジナル部品を使って構成されている傘は、当然ながら優れもの。ドイツ語の辞書で『Knirps』と調べると『折りたたみ傘』と出てくるくらい、傘の代名詞にもなっているそうだ。

そして傘本体の機能も素晴らしいのだけれど、このX1シリーズには携帯時のためのケースが付いていて、それが結構便利だ。
雨でビショビショになった傘はたたんだ時の行き場に困ることが多い。大抵の折りたたみ傘に付属している袋は小さすぎて入れ辛く、また口のあたりから雫が外に漏れることがある。よくある傘立ても、長傘用のものは置いてあっても折りたたみ傘用のものはない場合も多い。そんな時、このケースはかなり重宝する。ケースにはストラップも付いていて鞄などに簡単に取りつけられるし、小さいのでバッグの外ポケットにも収まる。デザインも丸っこくて可愛らしいので、外から見ても傘が入っているようには見えない。このお洒落さ加減がとても嬉しい。

さて、クニルプスを使ってみた夫の感想は、「こんなにコンパクトなのに、広げた時大きいよね。」そうそう、骨が8本あるからね。6本骨の傘より正円に近くなって、その分広いのだ。これが10本12本となると今度は重たくなってくるので、このくらいがちょうどいい。この迷彩柄も気に入ったみたいだし。 残念ながら強風の中でさす機会がなかなか訪れないのだけれど、でも15年後、いや20年30年後も、まだこの傘を使っていたらいいよねなんて、話をしていたのでした。

>おわり

ご紹介アイテム

□ Knirps X1 折畳み傘

軽量(228g)かつコンパクトで、濡れたままでもケースに安心して収納できます(完全防水ではありません)。強風対策もされており、日傘としてもご利用できます。

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第15回 雨にもパソコンにも最強リュック

第14回 長いも細かいもお任せの小物入れ

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第12回 狭いエントランスを、なんとかしたい

第11回 春待ち望む、きれい色のウールフェルト

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第9回 ヒュッゲな暮らしに憧れて

第8回 幸せを運ぶ ツールボックス

第7回 軽くて丈夫な優れもの

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第4回 15年後の雨の日も…

第3回 お弁当の悩み、色いろ解決。

第2回 我が家のニオイとアレルギーケア

第1回 たかがピーラー、されどピーラー

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小林千寿子 / フリーランス・デザイナー


神奈川県在住。 グラフィックデザイン会社、(株)ゼロファーストデザインを経て、1996年に(株)センプレデザインの立ち上げに参加。
センプレでは主にショップのカタログなど、グラフィック部門を担当。 1999年からフリーランスで、活動中。 高校生の女の子と夫との3人暮らし。