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第34回 室内干しの大きな悩みが、一つ解決。


タワー型室内物干し

なんでこんなに洗うものがあるのかな…、と思うくらい日々洗濯物と格闘をしている。我が家はたった3人の家族。なのに毎日目一杯、ランドリーボックスに洗濯物が押し込まれる。これで家族の人数が5人や6人もいたりしたら、一体何回洗濯機を回すのだろう。家庭の家事分担で洗濯を担当している方たちには、本当にご苦労様と頭を下げたい気持ちだ。そしてこのたくさんの洗濯物をどこに干すか?、これがまた大きな問題。天気の良い日ならベランダの物干しに一気に干せば、スッキリ気持ちよく気分も快適なのだけれど、雨天の場合はそうもいかない。狭い部屋の中で一体この洗濯物たちをどこにどうやって干せば良いのだろう…。これは我が家の、いや我が家だけでなくよくある普通の家庭の、永遠の課題なのだ。

この製品は大木製作所のタワー型室内物干し。大木製作所は東京の練馬区で、ステンレスやスチール素材などを使った家庭用品を多く製作している、ものづくり企業だ。この物干しは洗濯物を干せる水平のバーが、25本ある。なんとこの25本で、我が家の1日分の服やタオルがほとんど干せてしまう。よくある室内物干しには竿が渡せるようなタイプもあるけれど、そういったものはかなり巨大で設置場にも収納にも困ってしまう。けれど、このタワー型室内物干しは、平面にすると畳約1/3畳分。たったそれだけの面積で3人分の洗濯物が一気に乾燥できるのは、とても助かる。バーにはタオルなどを下げるのはもちろん、ピンチやハンガーをかけることもできる(上の写真では細い方のバーにかけてるけれど、たくさんかけたい時は逆側の太いバーにかけることをお勧めします)。また型崩れしやすいセーターなどの置き干しも可能だ。

このタワー型室内物干しで便利だなと思ったのは、キャスターが付いているところ。これをコロコロ転がして好きな場所へ移動できる。例えば昼間学校がある時間帯は子ども部屋に置いておけば、来客時なども安心。子どもが学校から帰ってきたら、リビングに移動。夕方ちょっと乾きが甘いな…なんて思ったら、乾燥機付きの浴室へ。本体はとても軽量だしキャスターもしっかりしているので、目一杯洗濯物をかけても軽く動かせる。洗濯物の重みで傾いたりもしない。キャスターにはちゃんとストッパーが付いているので、風で移動してしまったなんてこともない。

 

そしてこのタワー型室内物干しの最大の便利ポイントは、たたむとたった高さ11cmのコンパクトサイズになってしまうところだ。組み立てるのもたたむのもとても簡単で、女性やお年寄りでも軽い力で操作ができる。組み立てる時はストッパーを外して上部を軽く持ち上げると、バネの力でスッと上がる。完全に立ち上がったら2箇所のストッパーをかけるだけでOK。また折りたたむ時は同じ2箇所のストッパーを外すと重力で自然と縮んでいくので、上から軽く押して完全に縮んだら下方のストッパーをかけるだけ。この薄さならちょっとした隙間や例えばソファの下などにも収納できてしまうので場所をとらないのが本当に嬉しい。

こんな良いことだらけのタワー型室内物干しなのだが、実は残念な点が2つだけある。まず1つ目は、バスタオルを綺麗に伸ばして干せないところ。1本のバーの長さは約48cmなので、一般のバスタオルより少し短い。そのため皺を寄せながら干す感じになる。ただ以外とこれは影響が少なくて実際室内でバスタオルを1日干してみたけれど、この程度の皺ではほとんど乾き時間に差が出なかった(条件にもよるかもしれないけれど)。それともう1つ、ハンガーに吊るした服を上段バーに垂直にかけると、レディスMサイズのオーソドックスなシャツでも少しだけ下段のネットにぶつかる。角度をつけて斜めにかければ良いのだが首が回らないハンガーだとちょっと難しいし、メンズのLサイズなどは平行にかけないと確実にぶつかってしまうので、かけられる枚数が限られてしまうのだ。まあなんでもかんでも全てこの物干しにかけようと思うのが間違いで、適材適所というものがある。メンズ服が干せなくてもそれ以外のメリットがたくさんあるので、優れモノには間違いない。


 

ということで、今日は一気にタオル類を洗ってみた。3人分のバスタオル、ウォッシュタオル、トイレやキッチンのタオル、それからハンカチにランチョンマット、そしてマスクも。これ全部が干せてしまうなんてちょっと感動。室内干しの悩みって色々あるけれど、これで大きな問題が一つクリア。これなら梅雨のジメジメした季節はもちろん、花粉の季節だって安心してお洗濯ができそうです。


 

>おわり

ご紹介アイテム

□ タワー型室内物干し

置き場所に困らず、キャスター付きで移動も楽々な室内用のタワー型物干し。ステンレス製で錆びにくく、どの空間にも馴染むスタイリッシュなデザインです。

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センプレ創立メンバーで、現在フリー・デザイナーの小林さん。そんな内からも外からもセンプレをよく知る方に、時には感性鋭いデザイナーの目で、 時には一家を支える主婦の目で、センプレの扱っている商品のことを定期的に書き下ろしていただきます。

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文と写真 小林千寿子 / フリーランス・デザイナー


神奈川県在住。 グラフィックデザイン会社、(株)ゼロファーストデザインを経て、1996年に(株)センプレデザインの立ち上げに参加。
センプレでは主にショップのカタログなど、グラフィック部門を担当。 1999年からフリーランスで、活動中。 大学生の娘と夫との3人暮らし。