¥ 17,600 〜 ¥ 18,700
1930年代後半、ヤコブセンはベラヴィスタ集合住宅をはじめとした大規模リゾートプロジェクトの成功をきっかけに、デンマーク最大手の電気機器製造会社「Lauritz Knudsen(ラウリッツ クヌーセン)」のテーブルクロックデザイナーに抜擢されました。 大戦の影響もありわずかな期間で販売終了となったことから“幻のテーブルクロック”とも呼ばれているこのプロダクトは、それまで住宅設計を主としてきたヤコブセンにとっての転機となり、その後の歴史に残る数々のプロダクトデザインの幕開けになった作品と言えます。
デンマークの伝統的なデザインを踏襲し育むことに努めているROSENDAHL社は、数年来海外の製造業者に委ねられていたデンマークの誇りとも言える3つのヤコブセンクロックの製造権を獲得し、同時にこのウォールクロックをオリジナルデザインに忠実に甦らせることを責務とした再興プロジェクトを立ち上げました。
ヤコブセンのスタイルそして信念を100%忠実に守っていることを保証するために、ROSENDAHL社は「ROMAN」の設計図及び「BANKERS」「CITY HALL」の現存するオリジナルクロックを入手し、そして、亡きヤコブセンの意思を継ぐ後継者の一人である建築家のテイト・ヴァイラント氏を監修に招き、共同制作のもと実現しました。一体型を実現した文字盤や、美しく弧を描くミネラルガラスとステンレスケース、裏蓋、色などに、テイト氏のこだわりが色濃く感じられます。
テイト氏はのちにこう語っています。
「私はどんなリクエストに対しても製造業者が最後まで責任を放棄しないということを唯一の条件として、このプロジェクトへの参加を決めました。私は製造過程の様々な機会で『No』を言ってきました。それは、私にはこの製品がオリジナルと限りなく近いことを保証する責任があったからです。針、ケーシング、ガラスの形状…、ありとあらゆるところを調べ、そして全てを乗り切りました。」と。こうして「BANKERS」「ROMAN」「CITY HALL」の3つのヤコブセンクロックは、晴れてオリジナルデザインに忠実に、母国デンマークの地で甦りました。
建築家兼デザイナー テイト・ヴィアラント
1941年生まれ。1966年デンマーク王立芸術アカデミー卒業後、1966年~1971年までアルネ・ヤコブセン建築事務所でVolaやシリンダ・ラインなどのプロダクトデザインに携わり、「ナイト」の爵位を授与される。ヤコブセンの死後、アルネ・ヤコブセン建築事務所を引き継いだ「ディシング+ヴァイトリング建築事務所*」にて従事し、亡きヤコブセンの精神を引き継ぐ後継者の一人となる。2003年以降、自身のスタジオを開き、また、ヤコブセンの家具を製造するフリッツハンセン社にコンサルタントとして従事する。
ヤコブセンのデザイン史において欠かせない作品はまだあります。掛け時計を手掛ける前から生み出されていたそのデザインは、後にヤコブセンの飛躍のきっかけになったとも言われる”幻の作品”です。それは1930年当時のデンマーク最大手電気機器メーカー「Lauritz Knudsen」のために製作したテーブルクロックです。大戦の影響でわずかな期間で販売終了となったことから、幻のテーブルクロックと呼ばれたこのプロダクトは、それまで住宅設計を主としてきたヤコブセンの転機となり、その後の歴史に残る数々のプロダクトデザインの幕開けとなりました。
ROSENDAHL社は、このテーブルクロックを現代に蘇らせるために、Lauritz Knudsen社のシニアスタッフと共に復刻プロジェクトを結成。希少なオリジナル製品を入手し、そのデザインに忠実に尚且つ現代に合わせた優れた機能を加え、幻のテーブルクロックを復刻させました。「LK」「STATION」「※ROMAN」という3モデルの復刻に加え、新たにヤコブセンの代表作である、「BANKERS」「CITY HALL」の2つのデザインのテーブルクロックの製品化も実現。70年以上の時を経て、ヤコブセンのルーツを巡る幻の名作が現代に甦りました。
※テーブルクロックのROMANは、センプレセレクト外となります。
1943年、デンマークの鉄道に採用された“視認性の高いアラビアインデックスのクロック。機能美を追求したバウハウスのデザイン哲学が世界のデザインに多大な影響を与える中、アルネ・ヤコブセンはLK社と共同で進めていたテーブルクロックのプロジェクトなかで、より視認性が高く、誰が見ても一目で時間がわかる最もシンプルなアラビア数字のフォントをインデックスに使用したテーブルクロックを制作しました。
このデザインをデンマーク最大手の電気機器製造会社Lauritz Knudsen(ラウリッツクヌーセン社)が高く評価し、デンマークの鉄道の駅で使われるクロックにもこのデザインが選ばれ、国内の鉄道駅にヤコブセンのデザインが普及。 世界の中でもデザイン大国として知られるデンマークの「駅」にこのシンプルな時計が設置され、この時計デザインは国民的なものとなります。そこが「STATION 」と呼ばれる所以。このクロックデザインは発表後瞬く間にデンマーク国内へ広がっていくこととなります。
ヤコブセンがLauritz Knudsenのために手がけた最初のテーブルクロック。 ROMANとともにヤコブセンが手掛けた初めてのプロダクトデザインとして、その後の作品に大きな影響を与えるきっかけとなったプロダクトです。ダブルハンドを採用し、柔らかなフォントが特徴的なデザインとなっています。
第39回 『時に追われる現代人へ、ヤコブセンからの贈り物。』
スマホのおかげで時計をあまり使わなくなくなった。どこへでも持ち歩け常に正確な時刻を表示してくれるスマホは、本当に便利だ。おまけに…もっと読む
1902~1971年。
建築、家具、食器、カトラリー、照明、テキスタイルと生活に関わるあらゆるモノに関わった建築家、デザイナーです。当時、新素材だった成形合板、スチールなどを活かした作品でデンマークに新しいモダンスタイルを確立する先駆者になりました。機能美だけではなくフォルムの美しさ、心地よい使用感などぬくもりのある美しいデザインで制作された代表作となった有名なアントチェア、セブンチェアは現在でも人気は衰えることなく、数多く製造され、多くのファンに愛用され続けています。
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