CH24 / Yチェア
-世代を超えて愛され続ける、不朽の名作チェア-
1950年からずっと生産され続けている、ハンス・J・ウェグナーデザインの名作チェア、CH24。背中を支える支柱がYの字であることから「Yチェア」という愛称で知られています。
そのデザインのルーツは中国、明時代のチャイニーズチェアだとか。ペーパーコードが張られた広めの座面と緩やかにカーブを描く木部フォルムとのコンビネーションが美しく、日本の和空間にも不思議と馴染みます。ゆったりと快適な座り心地はダイニングでもくつろげるチェアとして、多くの人々に愛され続けてきました。やさしい質感の天然木は時を経るとより味わいが増し、ますます魅力的な表情に変化していく。
世代を超えて受け継がれ使い続けることができる、名作チェアの1つです。
魅力その1、デザインの美しさ
Yチェアが愛され続ける理由の1つは、そのフォルムの美しさにあるでしょう。
背もたれからアームにかかるR曲線、それを支えるYの字の凛とした佇まい。そして微妙に太さを変えながら足元へ続くレッグのディテール。Xに張られたペーパーコードのシートは、見る角度によって光を反射し美しさを放ちます。360°どこから眺めても、ほれぼれするようなデザインなのです。
魅力その2、快適な座り心地
Yチェアの座り心地の良さの秘密、その1つは座面のペーパーコードです。
最初はちょっと硬く反発するような感じですが、使い込んでいくうちに人のお尻にしっくりと馴染んできます。前の方へ軽く腰掛けても背にもたれながらゆったり座っても、お尻に沿って程よい弾力で支えてくれます。
ペーパーコードは通気性が良いので夏は涼しく、冬は冷やっとしない。1年を通して気持ち良く快適なのです。
また座り心地を作るのは座面だけではありません。
背中に当たるR形状の背板は体のカタチに沿って包み込むように回りこみ、程よいホールド感。短めのアームは食事やデスクワーク時には邪魔にならない長さですが、リラックス時に肘をかけるとくつろぎのポジションに。座面が広めで体格によっては斜めに座ることもでき、ダイニングチェアなのにラウンジチェアのようなくつろぎ感を得られます。
1脚のチェアが歴史を物語る
写真はどちらもオーク材のYチェア。右のチェアは新しいものですが、左は60年前に生産されたものです。人が座り使われていくにつれ、味わい深く変化していきました。
家具を代々受け継ぎながら使用していくのは、北欧では当たり前のこと。メンテナンスを重ねながらチェアを育てていくような感覚でしょうか。家族やその家に関わる人々の歴史を1脚のチェアが語る。そんな思いがこもったチェアを育ててみたくなります。
ペーパーコードのひみつ
ペーパーコードの椅子は北欧で生まれました。
見た目はショッピングバッグ用の紙ひもとよく似ていますが、実は全然違います。ショピングバッグの紙ひもは柔らかくて薄い1枚の紙からできていますが、Yチェアのペーパーコードはかなりしっかりとした3枚の紙を細くひねり、さらにそれを1本にねじり合わせている仕組み。
一般の紙ひもとは違い繊維の長いデンマーク産の天然パルプを使用しているため、より強度が高く頑丈なのです。またペーパーコード1本1本を蝋でコーティングしているため、水を弾き汚れがつきにくいのがうれしい特長です。
樹種は5タイプ
樹種はビーチ、オーク、ウォルナットの3つからお選びいただけます。
ビーチ
ビーチ(ブナ)材は、優れた強度と、目に見える年輪がない美しく均一な木目模様が特徴です。木材の色は光にさらされると深みを増し、その外観は時とともに変化して、やがてはより濃い色となります。
オーク
耐久性に優れ長持ちするオーク(カシ)材は、その元来の強度に加えて、くっきりと美しい木目模様が特徴です。時を経るとともに、その色は温かみのある黄褐色へとゆっくり変わっていきます。
ウォルナット
一般にブラック・ウォールナットと言われる濃い褐色から紫がかったような黒色まで幅のある重厚で深みのある色味が特徴の銘木。複雑に絡み合ったような模様が現れることもあり、色味とともに個性的な表情です。経年の変化で徐々に色味が淡く明るくなり、軽やかな印象に変わっていきます。
ビーチとオークは仕上げを選べます
ビーチ材とオーク材の仕上げは、ソープフィニッシュとオイル塗装から選べます。
ソープフィニッシュはその名の通り、せっけんを使って表面に塗膜を作る方法。明るくマットなさらっとした触感で、木の自然な状態に一番近い仕上げです。それに対してオイル塗装は、しっとりと少し艶のある仕上がり。ソープに比べて若干飴色になります。
ソープもオイルも時が経つにつれ、だんだん艶が出て濃い色に変化。経年変化で素敵な味わいが生まれます。
※ウォールナット材はオイル塗装のみとなります。
SOFT ソフトとは?
カール・ハンセン&サンは、環境にやさしく、持続可能なSDGsへの取り組みを進めています。SOFT(ソフト)は、人にやさしく、かつ環境への影響が少ない仕上げを開発していく中で生まれた水性の塗料です。摩耗に強く、色褪せが少ないプレーンでよりモダンな雰囲気を感じることのできる、やわらかい風合いが特長です。
※オーク材の CH24 SOFT は、木目が表れる目はじき塗装となります。
SOFTをみる
ペーパーコードは2色あります
座面のペーパーコードのカラーは2色。明るく自然な色合いのナチュラル色と、モダンなブラックがあります。
※センプレでは、木部がビーチのソープフィニッシュ、ウォールナット、ビーチのブラック塗装の3タイプのみ、ブラックシートに対応しています。
※ナチュラルとブラックで強度の差はございませんが、ブラックは染色している関係でナチュラルよりも少し硬くなっております。
日本サイズについて
Yチェアの通常のシートハイは45cmですが、日本人の体型と靴を脱いで生活するライフスタイルに合わせて、センプレではシートハイを43cmに設定したものをご用意しています。
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オプションでシートクッションをご用意
Yチェアの座面にぴったり収まるよう設計された、革のシートクションをご用意しています。柔らかな座り心地をお好みの方、シートハイをほんの少しだけ上げたい方などに便利。また座面のペーパーコードの保護にもなります。
カラーは3色で、両面使用が可能。エンボス加工がしてあるバフレザー(サンドペーパーなどで削り加工してある革のこと)仕様で、表面にコーティングが施されているため、お手入れも簡単です。
ご注意ください
Yチェアはアームがあるため、座面全体を一般的なダイニングテーブルやデスクの下に収めることはできません。そのため、チェアの背後に人が通れるだけのスペースがより多く必要となりますのでご注意ください。
※テーブルのヘリから壁まで(非着座時)
チェアの背後を普通に通り抜ける場合:最低でも110cm
横向きに歩いて通り抜ける場合:最低でも80cm
上記を目安に設置してください。
修理について
ペーパーコードは、使用していく中で表面の擦れが進み最終的に切れてしまうため、張替が必要となります。また、ペーパーコードが緩んでいると、お尻が木フレームに当たり、接合箇所が緩む原因になります。センプレでは、家具リペア工房 Sitwell と業務提携をし修理のご相談も承っております。
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保証について
Yチェアの保証期間は、納品日から最長5年間となります。保証期間中に発生した不良・損傷については、無償にて修理または交換を承ります。ただし、素材・部品等により保証期間が異なりますので詳しくは下記をご参照ください。
・強度・構造体にかかわる破損の保証期間は5年
・塗装及び樹脂部品の変・退色、ペーパーコード・籐・レザー・ファブリック張地の磨耗等の保証期間は1年
・その他詳細は、メーカー発行の保証に準ずる内容とさせていただきます。