80年以上にもわたって愛され続けている、天板と脚の曲線が美しい円形テーブル。

北欧モダンを代表するインテリアブランドartek(アルテック)から1935年に発表された、丸い天板のダイニングテーブル。円形のテーブルは、一般的な四角いテーブルと異なり柔らかい雰囲気を放ちます。モダニズムの巨匠である建築家、アルヴァ・アアルトがデザインを手掛け、発表以降も時代を超えて愛され続けてきました。彼は建築と同時に多くの家具もこの世に遺し、今もなお各国の住宅はもちろん、カフェやミュージアムなど街の至る所で使用されています。バーチを用いたテーブルは美しく、また作りも丈夫なため、経年変化を楽しみながら長く愛用できるのが嬉しいところ。家の中は直線的な家具や家電が多くなりがちですが、ダイニングにこのテーブルを置くだけでも素敵なアクセントになって、空間をよりおしゃれに変えてくれます。そして実はこのテーブルは、フィンランドのヘルシンキを舞台にした映画「かもめ食堂」の食堂内にも登場します。北欧の著名なプロダクトが多く出る中でこのテーブルも選ばれるということは、長年フィンランドの人々に親しまれているという証。劇中のように大切な人とテーブルを囲んで食事をすれば、きっと心も体も満たされると思います。
優しい印象の丸テーブル。使い勝手はどうだろう?
おしゃれな丸テーブルはお部屋に置くだけでも映え、空間が一気にやさしい印象に。狭い場所に置いても圧迫感がなく空間が広く感じます。角が少ない分ぶつかった時も怪我になりにくいので、小さなお子さまがいるご家庭にもオススメ。デメリットは壁付けができないことと、角テーブルに比べて面積が狭いことですが、角がない分より多くの人が座れるのと着席時に全員の顔を見ることができます。大皿や鍋料理が取りやすいのも魅力の一つです。

91は4人で使用するとかなりゆったりとした使い心地です。

バーチの天板はお部屋をナチュラルな雰囲気にしてくれます。

自然素材のリノリウムは、ブラックでも重くならず温かな印象です。

90Bはカフェテーブルとして使用するのもオススメです。
アアルトのラウンドテーブルに合わせられる、チェアの数。

小さなサイズ感ですがチェアを3脚まで合わせることができます。一人暮らしでもテーブルが欲しい、スペースが狭い、ダイニングとは別にカフェテーブルがほしいなど。そんな方にオススメのサイズです。90Bは三本脚なため真正面に向かい合って椅子を配置すると、脚にぶつかってしまいますので、ご注意ください。

4人用のテーブルとして活用するのにちょうど良いサイズです。ご家庭のダイニングテーブルとしてはもちろん、オフィスやカフェなどでも。

普段は4人用としての使用がオススメですが、来客時などはチェアを増やして6人でも着席可能。ただ6脚を合わせた場合、テーブル脚に椅子や人の足がぶつかりますので、それをご考慮いただた上でのご使用をオススメします。

丸テーブルは幅・奥行きが同サイズの四角いテーブルより面積が狭くなるので、一人分のスペースも小さくなります。そのためランチョンマットの端が重なってしまったり、食器が置ききれない場合もありますので、あらかじめよくご確認の上ご検討ください。ランチョンマットをご使用になる場合は、小ぶりなタイプや円形のものがオススメです。
シンプルな作りですが、とても丈夫。



テーブルの天板はバーチ材を枠組みし、上下に薄い板を貼った「フラッシュ構造」で作られています。そのため大きなテーブルも軽量化ができ、掃除や模様替えなどの際も楽に移動させることが可能。ビスで組み上げるシンプルな構造ですがとても丈夫です。
またお客様自身で組み立てていただくことによって梱包をミニマムサイズにし、輸送にかかるCO2排出量削減に貢献しています。実用性はさることながら、洗練されたデザインと、アルテックを象徴する有機的なフォルムのLレッグがとても魅力的。
天板裏にはアルテックの正規品である証のラベルも付いています。
天板の仕上げと、脚部との組み合わせ。

テーブル天板はバーチ(クリアラッカー塗装)のほかに「ブラックリノリウム」と「ホワイトラミネート」仕上げがあります。
まず「リノリウム」とは、亜麻や木粉などの天然材料を用いた自然素材のこと。燃やしても水と二酸化炭素しか排出されないことから、人体や環境に優しい素材として約160年前にヨーロッパで発明されました。触ってみるザラっとしておりマットな印象です。
続いて「ラミネート」。これはHPL(ハイプレッシャーラミネート)のことで、正確には「メラミン樹脂、フェノール樹脂を特殊な紙に含浸させ、それを何枚も重ね合わせて高温高圧で積層形成したプラスチックの板」のこと。熱に強く、表面が硬いので傷が付きにくく、汚れも付きにくいのが特徴です。
すべての天板の木口には、素材の断面が剥き出しにならないよう無垢の単板が巻かれています。また、脚部は全てラッカー塗装です。
素材が異なるだけでも印象が変わってきますので、ぜひお部屋の雰囲気にあわせてお選びください。
サイズは3タイプ、仕上げカラーは3種類、全9アイテムのバリエーションをご用意しております。

サイズバリエーションは3タイプ、仕上げは3種類の、合計9タイプのバリエーションを取り揃えております。上記表の●は国内在庫品で、2~3週間でお手元にお届けすることが可能です。
※国内在庫が欠品していることもございます。あらかじめご了承ください。
※「ホワイト×ホワイト」、「ブラック×ブラック」は2021年12月に廃番となりました。
artekのアアルトデザインの製品の多くは、お客様組立てとなっています。


アルテックのアアルトデザインの製品の多くは、お客様自身で組立てていただく仕様となっています。ビスなどのパーツも全て同梱されておりますので、組立て説明書をよくご覧いただいて手順通り組立ててください。ドライバー1本で簡単に組立てることが可能ですが、ご自身での組み立てが難しい場合は完成品もご用意しております。その場合別途費用がかかりますので、詳しくは各商品欄をご覧ください。
寸法図折畳む...



artekのこだわり折畳む...
無垢の木を曲げる世界で唯一の製法、L-Leg。




脚部はL-Leg(エルレッグ)と呼ばれる、曲木の製法で作られています。こういった形状の製品の多くは成形合板がほとんどですが、Artek社は約3年の年月をかけ、硬く分厚い木材を曲げる唯一無二の技法を生み出しました。
その方法とは、まず、まっすぐなバーチ無垢材の先端から曲げる部分までに、5mmほどの間隔で切り込みを入れます。次に、櫛のようになった材の隙間に、薄い板と接着剤を入れて型に嵌めます。その後加圧加工をし、曲げていきます。そして最後に、やすりをかけて仕上げます。
これはフィンランド伝統の「挽き曲げ」技法を応用したもの。強度があり、狂いが少なく、テーブルの脚など大型材にも適用できるのです。
フィンランド産の木材にこだわり、試行錯誤を重ねたアアルト。

フィンランドで産出される木材は松やモミ、白樺がほとんどで、当時一般に家具材として使われるような堅牢な木はありませんでした。そのためアアルトは、積層合板の成形と曲げ技法を開発。自国産の木材を使いながらもクオリティの高い、堅牢な家具を作り上げました。シンプルで環境に優しいプロダクトは、機能的かつサスティナブルなデザインとして親しまれています。
時代を超越する存在。「良いものを長く使う」という考え方。

自然素材を使ったアルテックの製品は、時を重ねることで美しさを増していきます。素材自体のもつ個性や、経年による色の変化、使い込むことによって積み重なるそれぞれの歴史や思い出とともに更なる価値が高まるのです。機能性、耐久性、デザイン、すべてが持続可能であるがゆえ、アルテック製品は、時代を超え、愛され続ける存在です。
使い古された家具に新しい命を。artekの「2nd Cycle(セカンド サイクル)」活動。


1935年の創業以来、フィンランド国内および世界中の国へと広がっていったアルテックの家具たちは今や約数百万以上。そしてアルテックは2006年に、フリーマーケットや古い工場、学校、造船所などから使い古されている家具を探し出して買い取る「2nd Cycle(セカンド サイクル)」という活動を始めました。上の2つの写真は、ヘルシンキの2nd Cycleストアです。年月を重ねることは古くなり色あせることではなく、新たな魅力と価値が加わること。時代を経ても変わることのない品質と魅力を実証するとともに、本当に良いものを選び、いつまでも使い続けていくことの大切さを伝えています。


また、ヴィンテージ家具を見る時にはぜひ「ネジ」にも注目してみましょう。近年では約90%以上の家具にプラスネジが使用されていますが、2ndサイクルの家具はマイナスネジのものも多く存在します。これはなぜかと言うと、1950~1960年代にプラスネジが本格的に導入され、それ以前のものはすべてマイナスネジを用いて製作されていたからです。1930年代にアメリカでプラスネジの開発が進められていたそうですが、アルテックでは1960年代後半までマイナスネジを使用し、1970年代にかけて徐々にプラスネジに移行していったそう。つまりマイナスネジは、古い時代から愛され続けた家具の証となります。小さなポイントですが、こうして細部にも注目してみると、より歴史を感じることができて面白いものですね。※アルテックの2nd Cycle製品は、現在センプレではお取り扱いはありません。