建築的なボーディル・ケアの家具シリーズ
建築家、そしてデザイナーとして活躍するボーディル・ケアは、常に建築と家具の調和を追及してきました。その一つが1959年に発表された機能と美しさを兼ね備えたエレガントな家具シリーズです。いずれも室内および屋外用の家具として使用する事が可能です。発表から約60年の年月を経て、カール・ハンセン&サンから「Indoor-Outdoorシリーズ」として2018年にコレクションに加わりました。

Indoor-outdoorシリーズの開発においては、座り心地がいいことはもちろん、美しく経年変化していく屋外用の家具をデザインすること。さらに、これらの家具が使用される建物の一部、建物の延長に見えることを、デザインのコンセプトとしています。家具は常に周囲とのバランスを考慮したサイズでなければならないという信念から、使用される屋外空間のフォーマットがこのシリーズのサイズとスタイルの基本になっています。天候、風、日光、塩分、雪、霧といった様々な気候条件への考慮は言うまでもありません。

Indoor-outdoorシリーズを構成するのは、ラウンジチェア、サイドテーブル、ダイニングテーブル、ダイニングチェア、ラウンジソファ、サンベッド。いずれも耐久性を考慮した直線的なキュービックを基本形としています。今回の復刻では、優れた耐候性、美しい経年変化、室内外両方での使用を考慮し、無垢のチーク材を使用しています。

無駄のない、凛とした佇まいをもつIndoor-outdoorシリーズ。同時に自然素材が持つ温かみを感じさせます。ラウンジチェアは傾斜のある座を背は無垢材の板を剥いで制作。両サイドのアームが構成する四角形からはみ出すように取り付けられています。またアーム、脚部のテーパー加工を同じにすることにより、全体に統一感を出しています。
テーブル、ベンチのフォルムは、同じ幾何学的原理を応用したデザイン、板を剥いだ座面で構成されたサンベッドのヘッドボードは調整することが可能です。ダイニングチェアの構造も基本的にサンベッドと同様ですが、背のデザインがより開放感のある意匠となっています。

Indoor-outdoorシリーズは素材、構造、接合加工と全てにおいて、ボーディル・ケアがデザインした当時のエスプリを今回の復刻で再現し長年の使用に耐えるだけの強度を備えています。ただし、現代人のサイズに合わせ高さだけが若干変更されています。またすべてのチェア及びサンベッドには薄手のクッションを装着することができます。張地は耐候性ファブリックSunbrellaが使用されています。