デンマークが生んだ、名作チェアの代表モデル。

セブンチェアはデンマークの建築家アルネ・ヤコブセンの代表作の一つです。ヤコブセンは1952年、フリッツハンセン社と協働で3本脚のアントチェアを開発し、成形合板の大きな可能性を見出しました。が、当時多くの顧客からは「4本脚・アームレスト付・パディング(布張り)仕様のもの・回転式」などの要望が出ていました。こうした様々な希望をを受け、アントチェア開発から3年後の1955年に、アントチェアの不足している部分を補う後継モデルとして「SERIES 7」を発表。アントチェアより一回り大きな背と座を持ち、より座り心地が追求されたセブンチェアは、ミッドセンチュリーデザインの名作の1つとなりました。
当初セブンチェアはブラックのみでしたが、1968年にヤコブセンが8色のカラーバリエーションを選定。その後建築家のヴァーナー・パントン、画家のポール・ゲアネスなどの手によって何度もカラーのバリエーションが移り変わり、2012年、ヤコブセン生誕110周年を記念して現在の9色になりました。また9種類の樹種違いのモデルも発表され、今日ではシート・レッグ・レッグキャップまですべてを同色に仕上げた「モノクロームシリーズ」や、背と座を布や革で覆った「パディングシリーズ」など、幅広いバリエーションを持つようになりました。


フォルムの美しさ
デザインされた1955年から約60年以上経ち、今なお愛されるセブンチェア。時代も超越したその魅力のひとつは、シンプルで飽きのこない究極的なデザインにあると言えるでしょう。ミニマルで軽快、シャープだけれど柔らかい、成形合板の流れるような曲線美。360度どこから見ても非の打ち所のない美しさは、いつの時代でも多くの人々を魅了します。



座り心地
セブンチェアの素晴らしさは、デザインの美しさだけではありません。そのミニマムなフォルムからは想像できないくらい、座り心地が良いのです。左右に大きく広がった背もたれと背から座面へ向かうカーブが、包み込む様なホールド感。体の曲線に合わせて丸みを帯びているため、背中が当たって痛くなるというようなことになりにくい構造です。また成形合板が体の重みに合わせて程よくしなるため、快適な座り心地。背もたれの広がった部分は、ちょっと斜めに座れば肘かけ代わりにも。長時間座っても疲れにくく、食事やデスクワークにも、そしてリラックスしたいときにも、快適な心地よさを提供してくれます。



軽量
割と大きく見えるセブンチェアですが、重さは4kgと軽量です。生活していく中で、椅子の重みって結構重要。重たい椅子だと立ったり座ったりも大変だし、掃除などの際も椅子が思いとそれそれだけで疲れてしまいます。けれどもセブンチェアなら片手でさっと持ち上げられるため、ストレスになりません。


プライウッド(成形合板)について
セブンチェアの座面は薄い9枚の積層合板で構成されています。一番外側は美しい木目の仕上げ材、内側の7枚はバーチ材で縦目と横目を組み合わせることで、強度を高めています。また補強のため外側2枚の仕上げ材の裏にはインド綿が貼り込まれており、そしてそれらを合わせて3Dプレスマシーンにて加圧・加熱し椅子の形に立体成形していく。すると三次元曲面に成形された、軽くて強く、断面さえも美しいプライウッド製品ができ上がるのです。これはフリッツハンセン社が確立したとても高度な技術なのです。


スタッキング機能
セブンチェアは最大12脚まで、スタッキングができます。積み重ねた状態でもデザイン性が損なわれず軽量で小ぶりなため、オフィスや公共の場で活躍してきました。住宅で使う際も未使用時は部屋の片隅に重ねて置いておけるため、サブチェアとして多めに用意しておくと便利。またスタッキングの際、レッグで座面が傷つかないよう座裏のスチールパイプに4点の保護パーツ(ディスタントピース)が取り付けられており、積み重ねた時にこれが座面に当たるよう設計されています。


保護パーツ
スタッキングの際のスペーサーとしてそれぞれのレッグについているディスタントピースは、ゴム製です。このディスタントピースは接着されてないため取り外しができ、消耗した際には交換が可能です。
また、中央部にはプラスチックのカバーが付いており、金具に触れて怪我などをしないよう、配慮されています。


仕上げについて
セブンチェアには大きく分けて3つのタイプの仕上げがあります。


■カラードアッシュ
天然の木目を生かしつつ、カラー塗装で仕上げています。つやを抑えたしっとりとした仕上がりで、角度によって木目がはっきりと見えます。


■ラッカー
木目が見えなくなるまで塗料で塗り重ね、ラッカーで仕上げています。半マットな美しい仕上がりで、何度も塗り重ねているため少し厚みがあります。傷にも強いのが特徴です。※センプレのセレクトは、ブラックとホワイトのみとなります。その他のカラーがご希望の場合は、お問い合わせください。


■ナチュラルウッド
木目をそのまま生かした仕上げです。積層合板の一番外側に天然木の突き板を張り、クリアラッカーで仕上げています。樹種は9種類で、使い込んでいくうちにそれぞれの樹種独特の色合いと深みが出てきます。
モノクローム


2015年からセブンチェアのコレクションに加わったシリーズで、シート・レッグ・レッグキャップまですべてを同色に仕上げたモデルです。パウダーコートされたシェル(背と座部分)と同色のスチール脚は主張しすぎず、いろんなシーンに馴染みやすいワントーンとなってます。 仕上げは、カラードアッシュ・ラッカーともお選びいただけます。
※センプレのセレクトはカラードアッシュ、ラッカーともに、ブラックとホワイトのみとなります。その他のカラー(シュバリエオレンジ・トリエステブルー)がご希望の場合は、お問い合わせください
レッグについて


脚は14mmの細いスチールパイプで、光沢のあるミラークローム仕上げです。また床面を傷つけないよう保護されている先端のキャップは、使い込んでいくうちに磨り減ってしまっても大丈夫なように、二重になっています。
サイズについて

セブンチェアのスタンダードモデルのシートハイは46cmありますが、センプレでは日本人の体型と靴を脱いで生活するスタイルに合わせ、シートハイ44cmを販売しております。
スペアパーツについて

使っていくうちに摩耗したり割れたりした場合の、交換パーツをご用意しています。パーツは、レッグキャップ、4本脚用のプラスチックカバー、ディスタンスピースがございます。
スペアパーツについてはこちらへ ▶
※リプロダクト製品、ジェネリック製品には取り付けできない場合がございます。
シートクッション



座り心地が快適なセブンチェアですが、それでも木の座面は硬い、冷たいなどの理由で、好まない方もいらっしゃいます。そんな方には、本革のシートクッションをご用意。カラーは3色で、表面は本革、裏面はしっかりとした滑り止めになっています。
センプレはフリッツ・ハンセン社の正規代理店です。

センプレは世界に115店舗しかない、フリッツ・ハンセンのブランド・パートナーショップ(正規取扱販売店)となります。フリッツ・ハンセン社が持つ多くの製品の中からセンプレがお勧めするアイテムやカラーをセレクトして販売しております。その他の製品についてはご相談に応じますので、ぜひお問い合わせください。
コピー製品(リプロダクト製品、ジェネリック製品)との違いと、20年の延長保証
近年一般的に言われるリプロダクト製品やジェネリック製品とは、意匠権の期限が切れた製品を正規メーカー以外が製作したもののことで、特徴は価格が安い、品質が低い(座り心地や耐用年数などが全く異なる)、修理・アフターサービスがないなどがあります。
「本物」のフリッツ・ハンセンの製品は、長年の開発努力のもとにできあがった作品です。製品ひとつひとつの品質に徹底してこだわり、最高のサプライヤーから張り地や部材を仕入れ、熟練した職人の手により家具が生み出されています。それに対しコピー品は「本物」を模造したものであり、細かなディテールやサイズ感の違いがあったり、製作工程の違いなどから品質の劣るものがほとんどです。
フリッツ・ハンセンではコピー製品の製造に関し厳しい調査を行い、既に生産されているコピー製品の処分およびその生産の停止に対して法的措置をとる方針です。


製品の裏には「Fritz Hansen」のロゴマークとIDナンバーが振られたシールが貼られています。また、タグにもIDナンバーが入っており、これが正規品の証となります。
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