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第48回 フィンランドの森の香りを、暮らしに。


ルームフレグランス

香りと記憶
日常の中でふと感じた香りに懐かしさを覚え、忘れていた昔の思い出が蘇えることがある。このように香りを嗅ぐことによって記憶や感情がフラッシュバックすることを「プルースト効果」というそうだが、人が持つ五感(視覚、聴覚、触覚、嗅覚、味覚)のうち、嗅覚だけにそのような作用があるらしい。なぜなら嗅覚は他の4つの感覚とは違い、脳の感情や本能を司る部分に直接伝わるからだそうだ。人が香りに惹きつけられ心ときめいたり郷愁を覚えたりするのは、そのせいなのかもしれない。そんな香りを暮らしの中で上手に使えたら素敵だろうなと常々思っていたところへ、とても好みの香りに出会った。


フィンランドから届いた、森の香りのフレグランス
今回ご紹介するのはフィンランドのブランド、HETKINEN(ヘトキネン)のルームフレグランス。“幸福感や癒やしは自然が与えてくれる”という理念に基づき、森や樹木からインスピレーションを受けて製品開発をしている。「ヘトキネン」はフィンランド語で「ちょっと待って」という意味。毎日の忙しさからふと立ち止まり自分のための時間を持つことが大切、たまには時間をかけて自然と向き合おう、そんな思いがブランド名に込められている。フレグランスは厳選された天然由来の原料のみを使用し、できる限り自然に近い香りを目指して、エッセンシャルオイルをブレンドしているそうだ。


香りの特徴
HETKINENのルームフレグランスは4タイプあるのだが、センプレではその中でも特に樹の香りを感じる「Shinrin yoku」と「Pine forest」の2つをセレクトしている。どちらもウッディで心がゆっくり落ち着いていくような心地さ。甘い香りが苦手な人でもこれなら取り入れやすいだろう。まるで森の中を散歩しているみたいな、清々しい気持ちになる。

● Shinrin yoku 柑橘とフローラルな甘さを併せ持ちながら、スパイシーさも感じる香り。その名の通り、日本語の森林浴からインスピレーションを受けている。
<TOP notes : ベルガモット HEART notes : サイプレス(西洋糸杉) BASE notes : スターアニス>

● Pine forest イキイキとした針葉樹の森をイメージする爽やかでフレッシュな香り。
<TOP notes : ジュニパー(西洋杜松) HEART notes : パイン BASE notes : スプルース>

2つを比較した印象では、Shinrin yokuはやはりベルガモット(アールグレイの香りづけにも使う柑橘類)の甘さが引き立ち、Pine forestは主成分が針葉樹であるため杉や檜にも似た爽やかさを感じた。


おうちの中のあらゆる場所へ
HETKINENのルームフレグランスは、ガラス瓶の中のオイルをスティックで放出させるタイプ。スティックの数で香りの強さを調整する。お部屋が広かったり強い香りが欲しい時は2本、狭い場所やほのかに香らせたいという場合はスティック1本でOK。使い方にもよるが、1瓶で大体半年~1年程もつそうだ。スティックタイプの良いところは、家の中のあらゆる場所へ、簡単に移動できるということ。電気式のアロマディフューザーのようにコンセントも必要ないし、キャンドルのように火を気にかける必要もない。もちろん倒したら中のオイルが溢れるので、注意が必要だけれど。


日本から影響を受けた、お洒落でシンプルなデザイン
HETKINENのデザインは、シンプルでミニマル。ボトルやパッケージには、日本語でもその名前が記されているのだが、これは日本のカルチャーへのオマージュ、侘び寂びからインスピレーションを得ているそうだ。スティックはフィンランドのパイン材、コロンと可愛い先端のボールはメープル材を使用。シンプルなデザインは置く場所を選ばないため、様々なスタイルのお部屋にマッチする。


森の香りで癒される
日々の暮らしの中でふとした瞬間に心地よい好みの香りがする、そんな何気ないことでも安らぎ、気持ちがスッと楽になることがある。とりわけナチュラルなエッセンシャルオイルのもつ植物の力は、きっと心と身体に作用してケアをしてくれるだろう。そしてその香りはそこに住まう人はもちろん、訪れた人にも印象深く心に残るもの。もしまたどこかで同じような香りに出会った時、過去の場所や時間、その時一緒に過ごした人を思い出すことがあるかもしれない。HETKINENの上質で心地よい香りに癒されながら、そんなことをあれこれ思い巡らせていたのでした。


>おわり

ご紹介アイテム


 

□ Scent diffuser ルームフレグランス / Shinrin yoku

商品ページへ

□ Scent diffuser ルームフレグランス / Pine forest

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センプレ創立メンバーで、現在フリー・デザイナーの小林さん。そんな内からも外からもセンプレをよく知る方に、時には感性鋭いデザイナーの目で、 時には一家を支える主婦の目で、センプレの扱っている商品のことを定期的に書き下ろしていただきます。

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文と写真 小林千寿子 / フリーランス・デザイナー


神奈川県在住。 グラフィックデザイン会社、(株)ゼロファーストデザインを経て、1996年に(株)センプレデザインの立ち上げに参加。
センプレでは主にショップのカタログなど、グラフィック部門を担当。 1999年からフリーランスで、活動中。 大学生の娘と夫との3人暮らし。