第6回 やっぱりカゴが好き
Iringa basket
※こちらの商品は取扱終了となっております。
毎日生活をしているとどうしても物が増え、溜まり、溢れていく。食品や生活雑貨はもちろん服や文具や小物家電など、気がつくと家中が物でいっぱいだ。断捨離しなくてはと思う反面、必需品が多く捨てられない物もたくさん。けれど部屋の収納ももう限界…。そんな時いつも助けてくれるのは、お気に入りのカゴたちだ。
カゴの一番の利点は、部屋に出しっぱなしにしておけるところ。形状的に棚や引き出しに仕舞いにくい物やデザインが好みではなかったりする物を、ポンポン放り込んで目隠しをしながらそのまま置いておける。そしてカゴは多用途で使い回しがきく。いっときある用途で使用して、必要なくなったらまた違う用途に変換する。とにかく使い途はキリがない。最近は安価な樹脂製の容器などもいろいろあってそれはそれで便利なのだが、やはり自然素材に心惹かれてしまうのだ。
クワンザコレクションのイリンガバスケットは、タンザニア南部のンジョンベという村の女性たちが一つ一つ手仕事で製作をしている。天然の染料で染めたアシの茎を使い、丁寧に編みあげた製品は美しく、とても丈夫だ。カゴというとどうしてもナチュラル感が強くインテリアを選んでしまいがちだけれど、クワンザのデザインはモダンな部屋にもマッチする。手作りのためか同じタイプでも結構サイズが違ったりちょっとゆがんでいたりしているが、それが逆に可愛く愛らしい。
カゴ使いの中でまず一番にオススメしたいのが、ランドリー周りの収納。ハンガーやピンチなどいろいろなサイズや形の物があるうえ、毎日必ず使用するから、すぐに取り出せてどこでも持って移動できるカゴは本当にピッタリだ。
特にハンガーは形状的にも収納しづらく悩みの種だったが、カゴに入れることで一気に解決。イリンガバスケットは、サイズ感もちょうど良い。同じような理由で掃除道具の収納にも便利。ハンディモップや粘着式クリーナーなど一式を入れて、各部屋に置いておけば使いたい時にすぐ取り出せる。
食品を貯蔵しておくのにも重宝する。箱買いしたドリンクなど段ボールの状態で部屋に出しておきたくないし、かといって仕舞う場所もない…という時、カゴに放り込んでおけば見栄えも良いし欲しい時にすぐ手にできる。
他にも、大きなカゴは玄関でスリッパ入れにしたり、小さなものはステーショナリーやリモコン、眼鏡、カギなど、とにかく細かい物の置き場としては最適だ。
そしてイリンガバスケットの使い途は、収納だけにとどまらない。 リビングで使うおしゃれなゴミ箱として。また、ベランダのハーブやグリーンをちょこっと摘んで空き瓶や空き缶に挿し、カゴの中にすっぽり入れてしまえば簡単に素敵なグリーンインテリアになる。
さて、そうやって部屋を片付けながらインテリアを考えていたら、またカゴが欲しくなってしまった。 物が多くて収納に困っているからって…、実は増えているのはカゴの方だったりして。
>おわり
センプレ創立メンバーで、現在フリー・デザイナーの小林さん。そんな内からも外からもセンプレをよく知る方に、時には感性鋭いデザイナーの目で、 時には一家を支える主婦の目で、センプレの扱っている商品のことを定期的に書き下ろしていただきます。
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文と写真 小林千寿子 / フリーランス・デザイナー
神奈川県在住。
グラフィックデザイン会社、(株)ゼロファーストデザインを経て、1996年に(株)センプレデザインの立ち上げに参加。
センプレでは主にショップのカタログなど、グラフィック部門を担当。
1999年からフリーランスで、活動中。
大学生の娘と夫との3人暮らし。