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第26回 何を入れても可愛い。フラワーベースの楽しみ方。


Design with Light Pot

物心ついた時から家には必ず花が生けてあった。私の母は若い頃からいけばなを嗜んでいて、小さな流派だがそのお家元は母方の親類だった。また他の親戚には150年以上も続く花屋を商う家もあり、なので子どもの頃から花にふれる機会はとても多かった。高校生ぐらいまでは母に連れられ、その流派の華道展やお家元邸を訪れたりもした。そんな家庭で育ったせいか、昔は「花(生花)」に対して少し敷居の高いものを感じていた。花は楽しむものというより芸術的なもの、格式の高いもの、そんなイメージがあった。
大人になりインテリアの仕事に関わるようになって、花との距離感が少し縮まった。お店や展示会で生けられている花を見てその自由さとカジュアルさに、こんな花の楽しみ方もあるんだと気づいた。
実は私はいけばなは習ったことがない。師範の免状を持っていた母に教えてもらおうと頼んだこともあったのだが、きっぱりと断られた。多分母は人に教えるということが好きではなかったのだ。実際先生になってお教室を開いたりすることもなかった。そんなこともあって、基本的に私の生け方は自己流だ。フラワーアレンジメントを少しだけかじったことはあるが、そんな家庭に育ってもそんなものなのだ。


このフラワーベースの名前は、Design with Light Pot。コロンと丸いフォルムで、美しいガラスのポットにナチュラルな革の持ち手が付いている。可愛らしくてとても好みのでデザインで、そして多分そんな自己流アレンジの私でもこのフラワーベースなら、きっと可愛く素敵に花を飾れるんじゃないかと思った。
世の中のフラワーベースは、大きく分けて3つのタイプに分類されるのではないかと私は思っている。1つ目はシンプルで自己主張がほとんどなく、花を最大限に引き立ててくれる影武者のようなタイプ。2つ目はその反対で強い存在感を放ち、それだけでオブジェとして成り立ってしまうアート作品タイプ。この2つのタイプは飾られる花の力がそれなりに必要で、アレンジメントの力量が見えてしまいそうな気がしている。それに対して3つ目はちゃんとデザインされてはいるけれどでも主張は強すぎず、花をよりおしゃれに素敵に見せてくれるシナジータイプ。ファッションなら「こなれ感」というのかな、自然に相性よく無理なくバランスが取れるような、そんなタイプで、私はこの3つ目が一番使いやすいと思っている。いけばなやフラワーアレンジメントなどよくわからなくても、なんとなくおしゃれに飾れてしまうのがこのタイプのような気がするからだ。

Design with Light Potはそんなタイプのフラワーベース。そしてそういう器は、花を生ける以外にもいろいろな使い方で力を発揮してくれたりもする。特にこのDesign with Light Potは口が広く、程よいサイズ感。例えばお菓子や果物を入れたり、氷を入れてアイスペールにしたり、毛糸などの手芸材料や文房具などを収納するのもおしゃれな使い方。またガラス製なので揺れてぶつかったり落ちたりしないような工夫が必要だが、革ベルトを留める金具に紐を付け観葉植物を天井から下げて飾るのも可愛い。そして革ベルトは取り外しができるので、汚れたガラスのポットをジャブジャブ水洗いできるのも魅力的だ。

工夫次第でいろいろな使い方ができる、ナチュラルで可愛いフラワーベース。アイデアで自分流の使い方を見つけてみてください。

>おわり

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文と写真 小林千寿子 / フリーランス・デザイナー


神奈川県在住。 グラフィックデザイン会社、(株)ゼロファーストデザインを経て、1996年に(株)センプレデザインの立ち上げに参加。
センプレでは主にショップのカタログなど、グラフィック部門を担当。 1999年からフリーランスで、活動中。 大学生の娘と夫との3人暮らし。