第5回 マルチに活躍するシンプルグラス
Vicrila グラス
(※)一部販売終了商品がございます。
暑い季節は当然の事ながら、冷たい物が欲しくなる。ところが数年前から、夏になると毎年胃を壊すようになった。そして、その原因が冷たい物の摂りすぎだと言う事は、すぐに察しがついた。なので最近は、真夏でも温かい飲み物を極力摂るように心がけている。 でも、やはり夏は暑い。しかし、なんとかして涼しくありたい。せめて見た目だけでも涼しげに...。 そんな時、グラス類は大いに活躍してくれる。
ふだん使いの食器は、とにかく気兼ねなく使えるものがいい。気負わず、気取らず、ガンガン使ってガンガン洗う。なので、ちょっとやそっとじゃ割れない丈夫さと、惜しみなく使えるリーズナブルさが我が家では絶対条件だ。
もちろん、ただ丈夫なだけでも困る。毎日目にするものだから、ちゃんとデザインされている物であってほしい。シンプルで入れる中味を選ばない、汎用性の高いもの。そういうものに出会えた時はとても嬉しくなる。
Vicrilaは1890年創業のスペインのガラスメーカーで、業務用のグラス類をマシンメイドで大量生産している会社だ。故に安価でちょっぴりラフな作りだが、それが何とも味がある。
丁寧に美しく作り上げられた高価な製品ももろん素敵だが、この肩肘張らない気取らない感じが、とても好きだ。種類がたくさんあるのも、また嬉しい。形状やサイズの違うものをたくさん並べてどう使おうかと考えていると、何だかワクワクしてくる。
まずはタンブラー「バル」と「ペンネ」(※)。底が薄めで素っ気ないほどシンプルなデザインは、どんなテーブルにもマッチする。高さのあるものはドリンクはもちろんだが、野菜スティックなど長いものを挿すのにもちょうど良い。背の低い「バル」(※)の7ozは、毎朝のフルーツやヨーグルトにピッタリだ。
ぽてっとした小ぶりなデザインがなんとも可愛らしいワイングラス「ガウディ」は、足が短く安定感があるから、フラワーベースとして使ったり小物入れにしてみたり。グラスだからといって必ずしも、食器として使わなくてもいい。
少し丸みを帯びた「ガウデイ」のタンブラーと、先ほどの7ozのバル(※)は、ちょっとしたお惣菜などを入れればおもてなしにも使える。例えば食事の支度もままならないほど仕事に追われている時、スーパーで買ってきた出来合いのお惣菜をこのグラスにあけるだけで、なんだかご馳走に見えてくる。思わず、冷酒が欲しくなったりして。
そんな風に使い道を色々考えていたら、あっという間に夕方。今日は気分が良いので、ベランダでビールでも。
ちょっとほろ酔い気分で原稿を書きながら、次はワインかなー。って、また胃腸に良くない方向に流れているし。まあ、今日だけ?
果たしてこの夏、胃痛に悩まされずに乗り切れるのでしょうか?!
>おわり
ご紹介アイテム
センプレ創立メンバーで、現在フリー・デザイナーの小林さん。そんな内からも外からもセンプレをよく知る方に、時には感性鋭いデザイナーの目で、 時には一家を支える主婦の目で、センプレの扱っている商品のことを定期的に書き下ろしていただきます。
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文と写真 小林千寿子 / フリーランス・デザイナー
神奈川県在住。
グラフィックデザイン会社、(株)ゼロファーストデザインを経て、1996年に(株)センプレデザインの立ち上げに参加。
センプレでは主にショップのカタログなど、グラフィック部門を担当。
1999年からフリーランスで、活動中。
大学生の娘と夫との3人暮らし。